経営を考察する戦略

経営について考えています

成功よりも失敗に価値があるとは?

経営において成功体験は本当に重要なものであるけれど、むしろ失敗した経験の方が役立つこともあります。

そもそも成功している時はそれほど分析を行わず、とりあえずうまくいっているのでそのまま続けようというような思考になりがち。結果的に、成功した事実だけが自社に蓄積され、十分な分析がされないままでそれにしがみつくことがあります。あれで成功したから同じように…というやり方では、本質を捉えてないため、同じように成功するとは限りません。

一方で失敗した経験はそれをしっかりと分析することによって「原因」を突き止めることがやりやすい。そうすると、これをやると失敗するかもと言う経験が蓄積され、確度の高い取り組みを行うことができるようになる。

たまたまパチンコで上手くいった方法をいろいろな台に試してもすぐにお金は尽きますが、上手く行かなった経験を基に台を真剣に選んで少しずつ試しながら失敗を回避していくことで小さな成功を引き出すことができるというイメージです。

経営において成功体験は重要ですが、経営の学びはそれほど単純なものではないということです。

経験を知識に変換・転換するためには、「分析する」というプロセスがとても重要であり、それをやらなければ経営的な進歩は望めない。

これが昔から言うところのPDCAサイクルの重要性を説いているように思えます。